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目標=やりたくない事?
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誰もがその意見に賛成で、あなたも一度は作った事があるかもしれない。
しかしだからと言って、次の日から何かが劇的に変わるわけではない。
変わらない日々が続いくことにウンザリして、考える事をやめてしまう。
もしくは、その目標を自然に忘れてしまう。
…でも、それは仕方ないんだ。
だって、作り方がいけなかったのだから。

■「良い目標」の見つけ方
目標はどうやって作ればいいだろう?
普通の人ならきっと、いきなり「やりたい事」を書き始めるだろう。
でも、それは良くない。
何故なら、
その「やりたい事」の中には、知らず知らずのうちに「やりたくない事」も含まれているからだ。
つまり、「やりたいと思い込んでいる事」が紛れ込んでしまうってことなんだ。
「やりたい事」は、自分で自覚していなかったり、世間体に流されてしまってることが多い。
頭が望んだとしても、心が望まないってこともあるんだ。
だから挫折してしまう。投げ出してしまう。
自分が本当にやりたい事だけを抽出するのは、意外と難しいことなんだ。
では、じゃあどうすればいいか?
簡単だ。
「やりたくない事」を見つければ良い。
自分の汚い部分、目を逸らしたくなる部分、強烈なエゴ。
そういう負の面を、思い切って表に出すことが大切になる。
例えば、私の場合はこうだ。
・頭を下げたくない!
・媚びたくない!
・金に困って惨めな人生を送りたくない!
・人のスケジュールに組み込まれたくない!
・楽しくないのに、自分を偽って笑うのは嫌だ!
・同じ毎日を過ごしたくない!
・つまらないのは嫌だ!退屈したくない!
・他人の言葉にも反応したくない!感情的になりたくない!
・無力でいたくない!人の役に立てないのは嫌だ!
・目立たない人生なんて嫌だ!
こんな感じ。
こうして、自分の「やりたくない事」がわかって初めて、本当に自分がやりたい事が見えてくる。
「やりたくないこと」を明確化することによって、本当にやりたいことが見つかる。それは、あなたが潜在的に思っている願望を引き出してくれる。世間体、家族からの期待、友人・知人の常識。そんな手垢のついた「やりたこと」ではなく、あなたの心が求める、本当の「やりたいこと」に光を当てる。
by 神田昌典 from 「非常識な成功法則」
自分の本音って、基本的には汚いものです。普段は目をそむけてしまいがち。
でも、それを見ずしては、自分の本当の気持ちと向きあうことはできないのかもしれません。
あなたの「やりたくない事」は何ですか?
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【書評】今だから見直す、チェックリストの大切さ
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そんなとき、あなたならどうしますか?新しいツールを試してみますか?集中力をあげるためのライフハックを探しますか?それも、ひとつの方法だと思います。しかし、もっと簡単に、そして確実にミスを軽減する方法があります。
それは・・・チェックリストです。

失敗の原因は2つ
失敗をしてしまう原因には、多く2つあります。一つは「無知」によるもの。もう一つは「無能」によるもの。
「無知」とは、つまり知らないこと。予知できない自然災害なんかは、これに当たります。はたまた科学をもってしても分かっていないことであったり。病気とかはそうですよね。ひとは全知ではないので、知らないことはまだまだあります。
この「無知」が原因であるばあい、それはある意味ではしかたないと思う。だって、知らないのですから。問題になるのは、もうひとつの方。
「無能」とは、知識はあるのに、それを上手に活用できていないことを指します。例えば、昨日わたしは外食したのですが、そのとき店員の方がお釣りの額を間違えました。レジにはわたしの支払額が記入され、合計金額の差し引き額が表示されていたにも関わらず、です。
この場合、知らなかったからミスをしたわけではありませんよね。知識があるのに、それを活用できなかったのが原因で、間違いは起こったわけです。
そして、ひとは「無能」が原因で起こったミスに対して、とても大きな怒りを覚えます。レジ打ちの間違いなんか、わたしは気にしませんが、これが病院でのミスであったらどうでしょう。命にかかわる現場では、ちょっとしたミスが生死をわけます。怒り、なんて単純な感情でおさまりそうにはないですよね。
この「無能」が原因で起こるミスを減らすのに、チェックリストが大きな力を発揮するのです!
チェックリストの効果
「無能」が引き起こすミス。これには2つの要因があります。
一つは、手順をはぶく誘惑。何度もおなじ作業を繰り返していると、ひとはその作業の効率化をはかろうとします。効率化(という名目)で、なにか一つ工程を飛ばしたりはぶいたりすることは、一見速さを得られたように感じるかもしれません。ですが「そもそもなぜ、この工程が必要だったか?」を考えず、安易に単純化することは、のちのちの大きな問題へと発展しかねません。
もう一つの要因は、記憶力と注意力の危うさです。ひとの記憶なんかは、時間が経てば劣化します。
If you want to test your memory, try to recall what you were worrying about one year ago today.
-E. J. Cossman.
記憶力を試したければ1年前の今日何を心配していたか思い出してみなさい。
(E.J コスマン)
また、注意力についても、ひとって結構あいまいです。マージャンやるひとなんかは分かるかもしれません。自分の手がメッチャ良くて、テンションがMAX!!そんなときが一番危なくて、いつもなら絶対しない凡ミスや、相手の安手に振りこんでしまうこともあるでしょう。それぐらい、ひとの注意力というのは、その都度大きく変化してしまう物なのです。
「その解決法が、チェックリストって。あんな単純なもので解決になるの?バカらしく思えるよ。」という声が聞こえてきそうです。ですが、チェックリストの効果は本書を読んで頂ければ分かります。複雑な業務、予想できないアクシデントが日々起こる現場で、チェックリストは今もなお活躍しています。例えば、飛行機の操縦・一流レストランの厨房・病院での手術・超高層ビルの建設現場などなど。
上手なチェックリストを作る6つのコツ
チェックリストを作るための、チェックリストを紹介します。これらの手順にそって作成すれば、良いチェックリストが作れるかと思います。また、その中でも特に重要だと思われる6つのコツを、以下にまとめました。

1.いつチェックを行うのか?を決める。
チェックリストを確認するタイミングを明確にする。例えば、朝起きてからチェックするのか、外出前の5分でチェックするのか。そのチェックポイントを予め決めておく。
2.「行動のちチェック」なのか「チェックのち行動」なのか
「行動のちチェック」とは。まず、各自に知識と経験をもとに、それぞれ仕事をしてもらい、先に述べたチェックポイントに到達した際に確認するということ。
「チェックのち行動」とは。確認しながら、順番に手順をこなしていく方法。例えば、料理なんかはこっちにあたりますね。
3.長すぎてはいけない
チェックリストは長すぎてはいけない。項目の数として、5個~9個ぐらいがちょうどいいらしい。人間の脳が一度に保持できるのも、この程度だと言われている。
ただし、これは絶対の原則ではない。チェックリストを確認する時間が20秒しかない時もあれば、数分ある時もある。それは、状況によって適切な項目数を模索していけばいい。
しかし、ひとつのチェックポイントで60秒~90秒かかってしまうと、チェックリストという存在自体が邪魔に思えてしまい、ずるをしたり手順をはぶいたりする原因となる。なので、各項目は【飛ばされがちだが致命的な手順】に絞るのが良いのだそうだ。
4.文章はシンプルかつ明確に
だれが見ても理解できる文章。誤解がなく、勝手な判断が介入しないような文章にしなければいけない。
5.見た目も見やすくする
極力1ページにおさめる。余計な装飾や色使いは避けて、大文字・小文字を使い分けて読みやすくしてあると良い。とにかく、ぱっと見てわかるような見た目にする。
6.実際にテストして、改良を重ねる
作ったリストが、つくったその日に絶大な効果を発揮しないかもしれない。また、リストに穴が見つかったり、追記したいことも出てくるだろう。ただし、これは実際に使ってみなければ分からない。実現場でつかい、試行錯誤を重ねて完成させるのだ。
今まであまりチェックリストって気にしたことありませんでした。ってか、そんなに効果的なものとも思っていませんでした。ですが、単純だけれでも一番基本的なところですよね。意外な効果があることを本書で知りました!今日からでも、試していこうかと思います♪
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今からでも間に合う20代にしておきたい17のこと
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人生を後悔せず豊かに充実して生きて行くために必要な、20代に是非ともしておいた方が良い17個の事柄について教えてくれます。
若いから、人生を失敗したくないと考えつつ、じゃあ何をどうすれば人生を謳歌できるのか迷ってしまう。足を止めて考えては見るものの、行動して得た経験値が少ないから、なかなか答えなんか出てこない。
そんな時に、一つの指南書として役に立つ本かと思います。
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20代にしておきたい17のこと
1) 人生最大の失敗をする
2) 大好きなことを見つける
3) 一流のものに触れる
4) 人生を100%楽しむ
5) 死ぬほどの恋をする
6) 一生付き合える親友を見つける
7) 両親と和解する
8) 自分のルーツを知る
9) 才能のかたちを知る
10) 専門分野を持つ
11) メンターを探す
12) 人生が変わる本と出会う
13) 質問力を鍛える
14) お金と時間の管理を学ぶ
15) 没頭できる趣味を持つ
16) 異文化に触れる旅にでる
17) 運について学ぶ
この中でも、私が特に印象を受けた項目3つについて話そうと思います。
1.人生最大の失敗をする
20代に失敗するメリットは、大きく3つある。
一つに、時間が残っている事。
一つに、立ち直れる事。
最後の一つに、吸収できる事、
若いからこそ、失敗したとしてもやり直しが出来る。そのための時間は、これからいくらでもある。
また、背負う物も失う物も少ないのは、生きた時間が短い若いうちだからこそ。
だからこそ、立ち直る事が簡単だ。
そして、若いからこそ失敗から学んで、次に活かす事ができる。
これらは歳を重ねれば重ねるほどに難しくなっていく。
「人生で一番若い日は、今日だ。始めるなら、若いうちに始めよう。」
2.一流のものに触れる
人は、自分の周りの影響を受け続ける。これは自分が意識するしないを関係なしに、そういうものだと決まっている。エネルギーはもらい続けるのだ。
だから自分がどういう人間になりたいかを考えるとき、同時に「どういう人間と付き合って行きたいか、どういう物に囲まれていたいか」を考える事も、とても重要だと思う。
友人・親友・メンター・そして一流と呼ばれる人や物。
こういう物を、若いうちから意識して生きていると、人生において財産と呼べる物が多く手に入るようになると思うのです。
3.才能のかたちを知る
若いうちから、自分の才能に気づいている人は少ないと思う。そんな物が自分にあるかどうかも疑わしいのが、20代だ。
それは何故か?
それは、経験が少ないからだ。
今までの自分の人生における「成功体験」と呼べる物が少ないから、自分の才能がわからない。だから、いろんな事に自分から足を突っ込んで、経験していくべきだと思う。好き嫌いの判断は、それからつけていくんでも遅くはないさ。
変に大人ぶって、悟ったように振舞うのではなくて、まずは体験してみる。そしたら、好きな物は好き、嫌いな物は嫌いと、肌で感じていく事が大切。
そしてその中から、自分の人生における使命だと思えるような、「身が焦がれる程の情熱を注いで、引きちぎれる程努力したい」と思える事が見つければいい。それが、自分の向き不向きを見極めるコツだと思う。
ただし、正しいか間違いかで判断をしてはいけない。
自分に対して、それは可能性を狭めてしまう。
そして他人に対しては、それはアドバイスや助けにはならない。
何故なら、その判断はその人がするべきものであって、貴方が決める事ではない。
10人いれば10個の真実が存在するのですから。
全部で200ページ程の薄い文庫本です。
是非手に取って、気軽な気持ちで読み始めてみてください。
意外とのめり込んで、気持ちの高揚を感じられますよ♪
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うまい提案は世渡りのコツ
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提案とは、他人に意思判断を求める行為である。
では、その提案を自分の希望通りに説得するに必要な事は?それが、ロジカルプレゼンテーションである。ロジカルと言う道具を使い、プレゼンテーションする事である。
そして、じつは提案は、日常生活に溢れているものだった。

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日常にひそんでいる提案の場
「明日の待合せ、7時でいいかな?」
「バイト代わってもらいたいんだけど・・・」
「新しい商品を開発した方が良いと思うのですが、いかがでしょう。」
挙げだしたらキリがないのでこの辺りで。
これに類似する事柄は、あなたの周りにも起こり続けている事だ。
そして、当然この次には「何故?」が発生する。
これが親しい友人なら、あまり説明や理由は必要ないかもしれない。そこに論理性がなくても、納得してくれ、意思判断をしてくれる事だろう。
しかし、これは例外的だと考えて欲しい。
提案をする相手は親しい友人ではないケース、むしろ説得が困難な気難しい相手である事の方が圧倒的に多いのだから。だから、論理的思考が必要なのだ。
価値観、育った環境、常識、正しさ、大切な事柄。これらが自分と同じ人間など、存在しない。
だからこそ、必要となるのだ。どんな人を相手にしても思いを伝える力、論理的思考、適切なプレゼンテーション能力が。
本書の概要
本書では、「どうしたら、誰を相手にしても提案を通す事が出来るか?」をわかりやすく解説している。
骨組みはこの4項目で、ストーリー仕立てで順番に解説・指南してくれる。
(1)論理的思考
(2)仮説検証力
(3)会議設計力
(4)資料作成力
(1)と(2)は「考える力」で、(3)と(4)は「伝える力」である。
「伝える力」に関しては、さして新しさは感じなかった。
プレゼン指南をしている書籍は、世の中いっぱいかるからね。
例えば「マッキンゼー流プレゼンテーションの技術」など。むしろこちらの方がボリューム・内容的にも勉強になるんじゃないかな。
この本での読み応えは、「考える力」の部分。
つまり、「論理的思考」と「仮説検証力」の2点にある。
「提案力」はなぜ必要か?
提案力は、別になくても生活に困らないかもしれない。
多くの人にとっては、いまの自分の生活に対して不自由だとか不十分を感じないかもしれない。その理由は、ひとえに、知らないからだと思う。
それを知らなくても死にはしないし、生産力を上げなければならないとも感じないだろう。
ただ、私はそれを残念に思う。また、知らない事は罪だと思う。
何故なら、知らない事で損をする事柄は山ほどあるのだ。
例えば、医療関係でかかる費用がそうだ。ある条件下では支払いが免除されるのに、知らない・自己申請をしないが故に余計な負担を背負っている人が山ほどいる。
(例えば、高額医療費制度。みなさん知っていますか?)
論理的思考も、それに似ている。
なくても取り急ぎ困ったりはしないだろうが、身につけなければ損をする。
身についていなければ、相手に自分の気持ちや要求が伝わらず、交渉も上手くいかない。それによって自分の人生の舵取りを他人に委ねなければならないケースもあるだろう。
それはやはり損だ。
人生を豊かに過ごしたい。これは万人が望む所だろう。
この本は、そんな人の願いを少しばかり手助けしてくれるかもしれない。
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関連エントリー:
■「考える」を分析する
■交渉力を身につける簡単な図式。3つの点と3つの矢印。
■遠山正道に学ぶ、惹きつけるプレゼン。
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【星の王子さま】キツネから学ぶ出会いの意味
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「出会わなければよかった出会い」を感じたことがありますか?
思い出すと悲しくなる。思い出すと寂しくなる。
そんな、人との出会い。
その出会いに意味はあったのかどうか。
ちょっと思い悩むこともあると思います。
そこで、今日6月30日が星の王子さまの作者であるサン・テグジュペリの誕生日ということで、
人と人のきずなってどういうものか、書籍【星の王子さま】からご紹介します。

【なつける】こと
星の王子さまで印象的なのは、王子さまとキツネの一節。
そこでは二人の繋がりが作られますが、ちょっと変わった絆のつくりかたなんです。
「きみ、だれ?」と王子さまはいった。「とってもかわいいね・・・」
「おいら、キツネ。」とキツネはこたえた。
「こっちにきて、いっしょにあそぼうよ。」と王子さまがさそった。「ぼく、ひどくせつないんだ・・・」
「いっしょにはあそべない。」とキツネはいった。「おいら、きみになつけられてないもん。」
「あ!ごめん。」と王子さまはいった。
でも、じっくりかんがえてみて、こうつけくわえた。
「【なつける】って、どういうこと?」
~
「もうだれも忘れちゃったけど、」とキツネはいう。
「【きずなをつくる】ってことだよ・・・」
「きずなをつくる?」
「そうなんだ」キツネはいう。
「おいらにしてみりゃ、きみはほかのおとこの子10万人と、なんのかわりもない。
きみがいなきゃダメだってこともない。
きみだって、おいらがいなきゃダメだってことも、たぶんない。
きみにしてみりゃ、おいらはほかのキツネ10万匹と、なんのかわりもないから。
でも、きみがおいらをなつけたら、おいらたちはお互い、あいてにいてほしい、って思うようになる。
きみは、おいらにとって、世界でひとりだけになる。
おいらも、きみにとって、世界で1匹だけになる・・・」
「わかってきた。」と王子さまはいった。
人との繋がりはこうやってできていくんですね。
10万分の1が、1分の1になる。
これが、きずなをつくる。人とつながるってことなんです。
きずなをつくる意味
「おいらの每日、いつも同じことのくりかえし。
おいらはニワトリを追いかけ、人はおいらを追いかける。
ニワトリはどれもみんなおんなじだし、人だってだれもみんなおんなじ。
だから、おいら、ちょっとうんざりしてる。
でも、きみがおいらをなつけるんなら、おいらの每日は光があふれたみたいになる。
おいらは、ある足音を、ほかのどんなやつとも聞き分けられるようにある。
ほかの音なら、おいら穴ぐらの中に隠れるけど、きみの音だったら、はやされたみたいに、穴ぐらからとんででていく。
それから、ほら!あの向こうの小麦畑、見える?
おいらはパンを食べないから、小麦ってどうでもいいものなんだ。
小麦畑を見ても、なんにも感じない。それって、なんかせつない。
でも、きみのかみの毛ってこがね色。だから、小麦畑は、すっごくいいものに変わるんだ。
きみがおいらをなつけたら、だけど!
小麦はこがね色だから、おいらはきみのことを思いだすよ。
そうやって、おいらは小麦にかこまれて、風の音をよく聞くようになる・・・」
キツネはだんまりして、王子さまをじっと見つめていった。
「おねがい・・・おいらをなつけておくれ!」
きずなをつくると、日々に色がでる。光が照らされる。
その日から一転、每日がおなじじゃあなくなるんだ。
それはそれは素晴らしいことだよ。
別れ。つながりの意味は?
(※ここで出てくるバラは、王子さまが自分の星においてきた大切なともだちのこと)
こんなふうにして、王子さまはキツネをなつけた。
そして、そろそろいかなきゃならなくなった。
「はあ。」とキツネはいった。「・・・なみだがでちゃう。」
「きみのせいだよ。」と王子さまはいった。「ぼくは、つらいのはぜったいいやなんだ。でも、きみは、ぼくになつけてほしかったんでしょ・・・」
「そうだよ。」とキツネはいった。
「でも、いまにもなきそうじゃないか!」と王子さまはいった。
「そうだよ。」とキツネはいった。
「じゃあ、きみにはなんのいいこともないじゃない!」
「いいことはあったよ。」とキツネはいった。「小麦の色のおかげで。」
~
「さようなら。」と、王子さまがいうと・・・
「さようなら。」とキツネがいった。
「おいらのひみつだけど、すっごくかんたんなことなんだ。
心でなくちゃ、よくみえない。もののなかみは、目では見えないってこと。」
「もののなかみは、目では見えない。」と、王子さまはもう一度くりかえした。忘れないように。
「バラのためになくしたじかんが、きみのバラをそんなにも大事なものにしたんだ。」
「バラのためになくしたじかん・・・」と王子さまはいった。忘れないように。
「ひとは、ほんとのことを、忘れてしまった。」とキツネはいった。
「でも、きみは忘れちゃいけない。きみは、自分のなつけたものに、いつでもなにかを返さなくちゃいけない。
きみは、きみのバラに、なにかを返すんだ・・・」
「ぼくは、ぼくのバラになにかを返す・・・」と王子さまはもう一度くりかえした。忘れないように。
人と人とは繋がりあっています。
そこに意味はなく、なにか目的をもつわけではありません。
なにかのために費やした時間だけ、そのなにかは大切なものになります。
人とのつながりに意味があるわけではない。
繋がりあって、それが強くなった。それが、たいせつなんです。
引用が多くなってしまい恐縮ですが。
わたしはこの本を、ふと思い出したように読むことがあります。
それは、純粋な感情であったり素直な気持ちであったり。
そういう大人になるにつれて忘れがちな、でもとても大切な気持ちを思いだすために。
この本、実は児童書じゃあないんです。
大きくなった、おとなたちに向けられた、とてもいい本ですよ。
![]() | 星の王子さま―オリジナル版 (2000/03/10) サン=テグジュペリ 商品詳細を見る |
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